アナウンサーにとって、声は命そのものだ。術後の筋力低下と抗がん剤の影響は、発声器官にも容赦なく影を落とした。思い通りに息が続かない。狙った音程で言葉が出ない。リハビリの現場では、基礎の発声練習からやり直す愚直な作業が繰り返された。
孤独になりがちな闘病生活を陰で支えたのが、日本テレビアナウンス部と同僚たちの存在だった。休職中も定期的に連絡を取り合い、復帰に向けたシフトの調整や環境づくりに全社を挙げて取り組んだ。日本テレビ放送網が誇るチームワークは、単なる職場を超えた温かい支援体制として、リハビリに挑む背中を押し続けたのだ。