病室で「桐島聡」を名乗った男が本物であるかを確定させるため、警視庁公安部は慎重な身元確認を進めました。指名手配当時の指紋データが極めて少なかったことから、捜査の決定打となったのが親族とのDNA型鑑定です。
警察当局は、広島に住む桐島の複数の親族から検体の提供を受け、男から採取したDNAとの詳細な比較照合を実施しました。その結果、男と親族との間に血縁関係が矛盾なく成立することが証明され、科学的に桐島聡本人であることが確定しました。潜伏先だった藤沢市の住宅からも、本人の筆跡と一致する資料や生活用品が押収されています。
突然の報せを受けた家族や親族は、半世紀にわたり行方不明だった肉親の生存と犯罪の重さに激しい衝撃を受けました。遺体の引き取りを巡っても複雑な葛藤が生じるなど、残された人々にも深い苦悩が突きつけられました。2026年2月、警視庁は爆発物取締罰則違反などの容疑で桐島を容疑者死亡のまま書類送検し、戦後最長クラスの指名手配捜査は公式に幕を下ろしました。