ことの発端は、数千人規模で受け入れられていた「学部研究生」などの非正規生が、短期間で次々と姿を消した事態にある。いわゆる東京福祉大学留学生所在不明問題は、1年間で1600人を超える留学生の行方が分からなくなるという、前代未聞の規模で発覚した。
本来、高等教育機関とは高度な学問と知見を授ける場であるはずだ。しかし、そこに広がっていたのはビザ取得の手段として大学を利用する留学生と、巨額の学費収入に依存する大学側の利害の一致だった。定員管理の網をくぐるために乱用された研究生制度。書類審査だけで大量に受け入れられた学生たちは、十分な日本語能力も学習意欲も問われないまま、日本社会の底辺労働へと吸い込まれていった。