本作を語る上で避けて通れないのが、スライムナイト(ピエール)という存在の特異性です。「なぜこれほどまでに重宝されるのか」という疑問に対し、ゲームシステムと数値設計の両面から分析すると明白な答えが浮かび上がります。
まずスライムナイトが強い理由の第一は、仲間になるタイミングの早さに対して防御耐性と装備グループが破格すぎる点にあります。青年時代前半の最序盤、オラクルベリー周辺でわずか1/4(25%)という極めて高い確率で加入。それでありながら、中盤以降の強敵が乱発するイオ系やデイン系を完全に無効化し、炎や吹雪のダメージも軽減します。さらに人間用の重装備(ドラゴンキラーやみかわしのふく、ふうじんのたて等)を惜しみなく装備できるため、攻防ともに穴が一切存在しません。「ベホマ」まで自力習得するため、前衛物理アタッカー兼サブヒーラーとして単独で戦局を維持できるのです。
そして、物語後半の難所を一気にヌルゲー化させる立役者がゴーレム(ゴレムス)です。青年時代後半おすすめモンスターとして常に筆頭に挙げられるゴーレムですが、ゴーレムボス戦活躍の真相は「加入直後からの暴力的な基礎ステータス」と「めいそう」のシナジーにあります。
エルヘブン周辺でやはり1/4という高確率で仲間にでき、初期レベルの時点でHPが200を超え、力もカンスト近くまで急成長します。ボスの強烈な単体攻撃を巨体で受け止め、傷つけばMP消費ゼロでHPを500回復する「めいそう」で全快。ゲマ(2回目)やイブール、果てはラスボスのミルドラース戦に至るまで、「たたかいのドラム」で攻撃力を倍化したゴーレムが気合ためからの打撃を打ち込むだけで、一切の戦術を不要とする破壊力を発揮します。