一般的なテレビ番組の撮影には詳細な台本が存在する。しかし、この番組の骨格をなすのは完全なる即興性だ。落語家の笑福亭鶴瓶とゲストが目的地に降り立ち、その場の直感だけで歩き出す。これぞまさにアポなしロケの醍醐味である。行き当たりばったった先で民家のチャイムを鳴らし、農作業中の人に話しかける。その突発的な行動が、思いがけない出会いを生み出していく。
ジャンルとしては旅番組でありながら、本質は上質なドキュメンタリーバラエティと言えるだろう。相手の警戒心を一瞬で解きほぐす鶴瓶の笑顔と圧倒的な親しみやすさ。ゲストが見せる素の表情。計算された構成では決して到達できない人間味溢れるやり取りが、カメラの前で次々と繰り広げられる。