映画ファンにとって、毎年発表される「キネマ旬報ベスト・テン」は、その年の映画界を総括する最も権威ある指針だ。評論家や選考委員たちの厳正な審美眼によって選出された作品群は、商業的なヒットの有無にかかわらず、真に価値ある映画芸術として歴史に刻まれる。
当劇場では、このベスト・テンと連動した特集上映や受賞作品のアンコール上映が定期的に開催される。過去のベスト・テン受賞作を当時の熱気とともに振り返る企画は、古くからの映画通には深い郷愁を、若い世代のファンには新たな発見と驚きをもたらす。誌面での批評と劇場での鑑賞体験が一体となるこの仕掛けこそ、キネマ旬報社直営館ならではの圧倒的な強みなのだ。