かつて日本の朝食といえば、喫茶店のモーニングサービスか、和定食、あるいは焼きたてのパンが定番だった。しかし、ここ数年でその光景に劇的な変化が起きている。朝の7時台から、焼きたての青いトルティーヤを求めて人々が静かに列をつくるのだ。
半熟の卵とサルサを載せたシンプルな一口、あるいはじっくり煮込んだカルニータス(豚肉のラード煮)を挟んだアツアツのタコス。これにメキシコ産のスペシャルティコーヒーや、丁寧に抽出されたハーブティーを合わせる。重たすぎず、それでいて身体の芯からエネルギーが湧き出るような朝の体験は、忙しい都市生活者たちの新しいライフスタイルとして完全に定着した。