漫画の中だけでなく、現実世界にも小池さんには明確なモデルが存在します。それが、日本のアニメーション黎明期を支えた巨匠であり、実在のアニメーション作家・映画監督である鈴木伸一氏です。
鈴木伸一氏は、手塚治虫、藤子不二雄(藤本弘/藤子・F・不二雄、安孫子素雄/藤子不二雄A)、石ノ森章太郎、赤塚不二夫らが集った伝説のアパート「トキワ荘」の元住人です。のちにトキワ荘の仲間たちとともにアニメーション制作会社「スタジオ・ゼロ」を設立し、『鉄腕アトム』や『おそ松くん』などのアニメ制作に深く携わりました。
藤子不二雄の両氏は、当時からパーマ頭と素朴で愛嬌のある鈴木伸一氏の風貌に強い親しみを感じており、親愛の情を込めて彼をそのまま漫画のキャラクターとして描き出しました。鈴木氏は後年、杉並アニメーションミュージアムの館長(現・名誉館長)を務めるなど、日本のアニメ文化発展に多大な貢献を果たした重鎮です。つまり小池さんは、昭和の漫画・アニメ界の熱気と友情から生まれた奇跡のキャラクターといえます。