大槻氏が超常現象の解明において一貫して提唱したのが、いわゆる「プラズマ説」です。目撃証言の多い「火の玉(球電)」や未確認飛行物体(UFO)の多くは、大気中で発生する高エネルギーの荷電粒子集団、すなわちプラズマ現象として合理的に説明できると主張しました。
大槻氏の真骨頂は、単なる机上の空論にとどまらず、早稲田大学理工学部の研究室において実際にマイクロ波を用いた実験を行い、人工的な「火の玉」を発生させることに成功した点にあります。この研究成果は国際的な科学雑誌『ネイチャー』にも掲載され、オカルトとして片付けられていた自然現象を科学の土俵に引き戻す画期的な業績となりました。
「超常現象を頭ごなしに否定するのではなく、自然科学の物理法則でどこまで解明できるかを突き詰める」という大槻氏のスタンスは、オカルトブームに沸く日本社会に健全な懐疑主義と科学的アプローチの重要性を提示しました。