「子供の頃は、高松の天気といえば毎日同じように静かな晴れが続くのが当たり前だった」。高松市内に60年以上暮らす女性はこう語る。かつては、夕暮れ時に風が止まる「夕凪(ゆうなぎ)」が心地よい季節の風物詩だったが、最近は夕刻になっても生暖かい強風が吹き抜ける日が増えたという。
街を行き交う市民の持ち物にも変化が見られる。折りたたみ傘や軽量のウィンドブレーカーを常時バッグに入れている人が増えており、「高松市民の雨対策意識」は確実に変わりつつある。気候の移り変わりは、日々の暮らしのスタイルそのものを静かに書き換えているのだ。