尼崎の街には、もともと路上パフォーマンスや地元の祭りを大切にする開放的な気風が根付いている。駅前の広場や商店街の一角では、地元自治体や商店街組合と連携した公認のストリートライブが定期的に行われ、若手ミュージシャンの登竜門として機能している。
ふらりと立ち寄った買い物客が足を止め、そのままファンになってライブハウスのチケットを買っていく。そんな温かくもリアルな熱循環が日常風景となっているのだ。デジタル配信が主流の時代にあって、あえて「その場の生の音」で人を惹きつける地力が、尼崎のストリートには満ちている。