この戦術の神髄は、相手の視覚と機動性の隙を突く高度なコンビネーションにある。先頭に立つガイア大尉が敵の注意を全方向に引きつけ、正面からの交戦を強いる。その直後、死角となる真後ろに寸分違わず重なった2番機マッシュ、3番機オルテガが時間差で急襲をかける仕組みだ。
ジオン公国軍のエース部隊「黒い三連星」が駆るMS-09 ドムの機動力があってこそ成立する芸芸であった。ホバー走行による爆発的な推進力を生かし、1番機が交わされた瞬間に2番機がジャイアント・バズを打ち込み、間髪入れずに3番機がヒート・サーベルや格闘戦でとどめを刺す。単一の機体では防御不可能な連撃を生み出す計算し尽くされた殺陣は、モビルスーツ戦の戦術理論を根底から塗り替えた。