アボカドが犬にとって危険視される最大の理由は、植物自身が害虫やカビから身を守るために生成する天然の殺菌成分「ペルシン(Persin)」にあります。ペルシンはヒトにはほとんど無害ですが、犬や猫、鳥類、ウサギなどの小動物が摂取すると強い毒性を発揮する脂肪酸誘導体です。
特に危険なのは、ペルシンが果肉部分だけでなく、「皮」「葉」「種」「樹皮」に極めて高濃度で蓄積されている点です。品種によっても毒性の強弱があり、日本国内で一般的に流通しているメキシコ系やグアテマラ系の品種はペルシン含有量に注意が必要です。観葉植物としてアボカドを室内で水耕栽培している家庭では、愛犬が誤って葉や茎をかじって中毒に陥る事故も報告されています。
さらに、アボカドの果肉は全体の約15〜20%が脂質で構成されています。犬の消化器官は大量の脂肪分を分解するのが苦手なため、ペルシンによる化学的中毒だけでなく、高脂質による急性消化不良や「急性膵炎」を引き起こす引き金にもなります。