表層的には抱腹絶倒のギャグアニメとして楽しめる本作だが、その骨組みには極めて本格的なSFディストピアのテーマが潜んでいる。
ハイグレ光線を浴びた人々が思考を奪われ、自らハイグレポーズを取りながら街を練り歩く光景。それは爆笑を誘うギャグシーンであると同時に、集団催眠や洗脳、個人の尊厳が奪われる恐怖をシュールに描いたディストピア的描写でもある。
ナンセンスな笑いのオブラートで包み込むことで、子どもには純粋なコメディとして届き、大人にはどこか不気味で思索的な作品として映る。この二重構造こそが、本作が何年経っても古びない最大の秘密だ。