専用の親子鍋がなくても、直径20cm前後の小さめのフライパンがあれば極上の親子丼が作れます。底面積が広すぎる大鍋を使うと煮汁が薄く広がり、蒸発速度が上がって味が濃くなりやすいため、可能であれば小回りの利くサイズを選ぶのが賢明です。
調理の全手順は極めてシンプルです。まずフライパンに水、白だし、みりん、薄切りにした玉ねぎを入れて中火にかけます。煮立ったら下処理を終えた鶏肉を重ならないように並べ入れ、中弱火で両面を約3分加熱します。鶏肉に8割方火が通った段階で、前述の「卵の時間差投入」を行うだけです。
重要なのは、「卵を入れる前に必ず煮汁を再沸騰させておくこと」です。温度が低い状態で卵液を注ぐと、煮汁と卵が混ざり合って濁ったスープ状になり、ふんわりとした層が形成されません。沸騰の泡の上に卵を乗せるイメージで注ぎ込むことが、失敗しない最大のコツです。