ラミレス氏がトレードマークとなる「ゲッツ!」を初めて披露したのは、ヤクルトスワローズに在籍していた2003年シーズンのことです。当時、日本のお笑い界で爆発的なブームを巻き起こしていたのが、黄色いスーツでおなじみのダンディ坂野さんでした。
来日当初から「日本の野球ファンに愛される選手になりたい」と強く願っていたラミレス氏は、日本語の習得だけでなく、日本の大衆文化を積極的に吸収しようと試みていました。本塁打を打った後のパフォーマンスを模索する中で、当時の球団スタッフやチームメイトから「いま日本で一番流行っているギャグがある」と教えられたのが「ゲッツ!」だったのです。
ベンチ前でカメラに向かって指を突き出すポーズは、瞬く間に神宮球場の名物となりました。単に面白いから真似をしたのではなく、「言葉が通じなくても、同じ笑顔を共有したい」というラミレス氏の真摯なコミュニケーション哲学こそが、この名パフォーマンスを生み出した最大の理由でした。