行政サービスやインフラの視点から見ると、町田市の立ち位置は非常にユニークだ。東京都の豊富な税収を背景とした行政の手厚さと、神奈川県側の経済圏が高度に融合している。
例えば交通インフラ。町田駅はJR横浜線と小田急小田原線が交差するメガターミナルであり、1日の乗降客数は郊外都市としてトップクラスを誇る。ここから横浜へも新宿へも一本でアクセスできる利便性は、都県境ならではのアドバンテージだ。医療や救急搬送の現場でも、隣接する神奈川県内の総合病院との連携協定が不可欠となっている。
一方で、学校教育や子育て支援制度、福祉政策などの行政コストは東京都の基準が適用される。「生活の拠点は神奈川圏域、制度的恩恵は東京都」という、住民にとって極めて実利的なポジションが成立しているのが現在のリアルだ。