一口かじると、まず驚かされるのが皮の食感である。もち粉に山芋を練り込むことで生まれた独自の生地は、噛むほどにモチモチとした弾力を心地よく口内に伝える。ほんのりとした塩気がきいており、これが中の甘みを極限まで引き立てる。
皮のすぐ内側で待っているのは、しっとり炊き上げられた小豆の粒餡。そして中心部には、ホクホクとした存在感を主張する厚切りのさつまいもが鎮座する。この3層が口の中で合わさる瞬間、素材ごとの甘みと食感が重なり合い、何とも言えない幸福感が広がるのだ。甘すぎず、それでいて満足感は高い。伝統的な和菓子の枠組みを超えた、計算し尽くされた味わいと言える。