同社の主軸である高品質半導体レーザ事業は、長らく高い技術的評価を受けながらも、量産規模の確保と歩留まりの安定化が収益上のネックとなってきた。今回の決算短信を見る限り、通信用量子ドットレーザの需要は着実に底打ちから回復基調へと転じている。特に、高温環境下でも安定して動作する同社独自の「DFBレーザ」は、産業用および通信インフラ市場で底固い引き合いを維持している。
しかし、投資家が最も重視しているのは売上高の絶対数ではなく、営業損益がいつ黒字転換を果たすのかというスケジュール感だ。固定費の削減と販売価格の適正化が進んだことで原価率は確実に改善傾向を示しているが、材料コストの上昇や設備投資の減価償却費が引き続き重荷となっている。足元の数字は、黒字化に向けた助走期間が最終段階に入ったことを示唆している。