事件発覚時に必ず巻き起こる最大の論争が、「作品と罪を切り離すべきか否か」という問題です。CD販売が主流だった時代は店頭からの商品回収が中心でしたが、デジタルストリーミング全盛の現在では、対応のスピードと影響範囲が劇的に変化しました。
主要レコード会社や配信プラットフォームの対応は、主に次のように二極化しています。
【自粛・即時非公開派】
企業のコンプライアンス順守を最優先とし、逮捕直後にカタログ全曲のサブスク配信を停止。映画やアニメのタイアップ曲であれば差し替えや配信延期を実施します。違約金は数億円規模に達することも珍しくありません。
【配信継続・作品保護派】
「リスナーが選択して聴く権利」を重視し、過去の作品については配信を維持。被害者のいない薬物事件においては、過度な作品封印は文化的な損失であるとする欧米型のスタンスを取り入れる動きも一部で見られます。
ユーザーの間でも「過去の名曲まで聴けなくなるのは理不尽」「制裁として配信停止は当然」と意見が真っ向から対立しており、音楽業界全体が明確な統一基準を打ち出せていないのが現状です。