2019年2月、池江璃花子選手が白血病であることを公表した瞬間、日本中に激震が走った。東京五輪での金メダル獲得が期待されていたトップスイマーの突然の離脱。日本中が息を呑み、彼女の無事と復帰を祈った。しかし、激しい闘病が続く中で突如として流れたのが、なべおさみ氏による「手かざし」や「気」を送り込むとされる施術の報だった。
一部のメディアは、なべ氏が池江選手の病室や自宅を頻繁に訪れ、独自の療法を施しているとスクープ。病魔と戦う若い選手に対し、科学的根拠が乏しい施術が行われているという事実は、医療現場のみならず一般市民にも大きな困惑と不安を与えた。命の危険に直面した患者や家族が神頼みやスピリチュアルな存在にすがりたくなる心情は察するに余りある。だが、それが最先端医療の現場に影響を与えかねないという懸念は、当然ながら強く噴出した。