結論から言えば、街頭演説でヤジを飛ばす行為そのものが一律に犯罪となるわけではありません。日本国憲法第21条では「表現の自由」が保障されており、政治家や候補者に対して有権者が異議を申し立てる行為は、民主主義社会における重要な権利の一環と位置づけられているためです。
しかし、その権利も無制限ではありません。候補者が自らの政策を訴える権利や、周囲の有権者がその演説を聞く権利(聴取権)もまた保護されるべき法的利益です。そのため、「街頭演説におけるヤジが違法となるかどうか」は、発言の内容そのものよりも、行為の態様・音量・継続性・演説に与えた物理的影響によって厳格に区別されます。
短く批判的な言葉を投げかける程度の肉声であれば表現の自由の範疇として扱われるケースが大半ですが、候補者の発言をかき消して演説会自体を破綻させるレベルに達した場合、法的責任を追及されるリスクが一気に跳ね上がります。