無限城における上弦の弐・童磨との死闘は、花の呼吸の型一覧に並ぶ技の数々がどのような連携で真価を発揮するのかを如実に証明する名場面となりました。氷の血鬼術を操り、吸い込むだけで肺を壊死させる粉凍りを撒き散らす童磨に対し、カナヲは間合いの支配と超高速の攻防を繰り広げます。
童磨の放つ鋭利な氷の連撃を真っ向から迎撃したのが花の呼吸の弐ノ型である御影梅でした。刃を乱れ咲く梅の花の如く旋回させることで、全方位から飛来するつららの散弾をことごとく叩き落とし、防御結界のような役割を果たしています。さらに、敵の懐へ飛び込む際には花の呼吸の肆ノ型である紅花衣を展開。刃をしならせる特異な軌道で、童磨の予測を外しながら頸へ迫る一撃を繰り出しました。
特筆すべきは、童磨の隙を突いて放たれた花の呼吸の伍ノ型である徒の仇華です。一息の間に繰り出される9連撃の刺突と斬撃の嵐は、並の鬼であれば再生する間もなく細切れにされる圧倒的な手数を誇ります。さらに跳躍して空中からの急襲を仕掛けた花の呼吸の陸ノ型である渦桃など、童磨戦におけるカナヲの技の選択は、一撃必殺を狙うだけでなく、相手の行動を制限して師である胡蝶しのぶの毒が回るまでの時間を稼ぎ、確実に首を落とすための極めて計算された戦術でした。