彼女の代表作を語るうえで外せないのが、ラブコメというジャンルを確立した『うる星やつら』と『めぞん一刻』だ。天真爛漫なヒロイン・ラムが織りなすドタバタコメディと、アパート「一刻館」を舞台に繰り広げられる大人な恋愛模様。対照的な2つの作品を同時期に連載していた事実は、彼女の規格外の才能を裏付けている。
当時の制作舞台裏では、締め切りに追われながらも一コマ一コマの構図にこだわり抜く姿勢が貫かれていた。ヒロインたちのグラビア風のイラストや一枚絵は、読者の心を掴んで離さなかった。親しみやすさと色香が同居するキャラクターデザインは、後のクリエイターたちにも計り知れない影響を与えている。