太平洋戦争末期、圧倒的な戦力差に追い詰められた旧日本軍が生み出した特攻作戦。その過酷な現実のただ中に置かれながら、奇跡的な命拾いをした若者たちがいた。戦後、彼らは様々な分野へ進出し、芸能界や文化界の頂点へと上り詰める。しかし、その華々しい活躍の陰には、常に「なぜ自分だけが生き残ってしまったのか」という終わりのない問いがつきまとっていた。
当時、出撃すれば生きて戻ることは許されない空気が漂っていた。軍靴の音が響く中、大日本帝国海軍の航空隊などに所属していた若い兵士たちは、死を覚悟して家族や故郷に別れを告げた。だが、離陸直後のエンジン不調による不時着や、出撃命令が出される寸前に迎えた玉音放送など、紙一重の偶然が命をつないだ。彼らが戦後見せた底知れぬ存在感や狂気を孕んだ真に迫る演技は、死線を超えて生還した者だけが持ち得る魂の叫びそのものだったと言える。