事件の発端は、保安検査を通過した乗客だけが立ち入れる保安検査場最終制限エリア内の店舗だった。店舗側が所定の保管場所にあったはずの作業用ハサミが1本不足していることに気づき、事態は一変する。ハイジャックやテロを未然に防ぐ航行安全上の厳格なプロトコルに基づき、運用側は即座に制限エリア内の安全確保命令を下した。
この決定により、すでに搭乗口付近で出発を待っていたすべての乗客に対し、保安検査のやり直しが命じられた。既に搭乗を済ませて機内で待機していた旅客も含め、全員が一旦一般エリアへと戻されるという異例の措置である。数万人規模の搭乗客が一斉になだれ込んだ結果、搭乗口付近や待合エリアは立つのも困難なほどの混雑に包まれ、運休や大幅な遅延が相次ぐ事態となった。