二人の息子、貴乃花光司と花田虎上。兄弟揃って最高位の横綱へと上り詰めた偉業は、相撲史に永遠に刻まれる光景となった。しかし、その輝かしい栄光の陰で、実の母親として二人に接する苦悩は計り知れないものがあった。
勝負の世界に生きる男たちの厳しい現実と、兄弟でありながらライバルとして戦わなければならない運命。母として二つの才能を均等に愛しながらも、角界という特殊な環境下ですれ違っていく家族の絆。過熱するマスコミ報道と国民的な期待が、家族の間に少しずつ見えない亀裂を生んでいった過程は、あまりにも残酷だった。