この物語を重厚に仕立て上げているのが、三つ巴の緊迫したパワーバランスだ。国益を守るために非合法な手段も辞さない陰の部隊「別班」、法と秩序を遵守しながら影の動きを追う「警視庁公安部」、そして独自の正義と目的のために暗躍する国際テロ組織「テント」。この3大勢力が複雑に交錯する。
警視庁公安部を率いる野崎守は、圧倒的な洞察力と行動力で乃木の正体に迫っていく。正義のあり方が異なる別班と公安は、時に反発し合い、時に利害の一致から協力関係を結ぶ。一方、テントの活動資金源や真の目的が明らかになるにつれ、単なる悪の組織にとどまらない複雑な背景が見えてくる。相関図上の線一本一本に、命がけの諜報戦とそれぞれの譲れない信念が刻まれているのだ。