「シガーソケットの配線を分岐してコンセントを増設したい」と考えるDIYユーザーも少なくありません。しかし、車内DIYにおいて最も危険なのが、エレクトロタップを用いた安易な配線割り込みです。
既存のシガー裏配線から細い分岐線を噛ませてインバーターへ送電すると、接触抵抗による発熱が生じ、最悪の場合は車両火災に至るリスクがあります。本格的に150W以上の大電力を車内で使用したい場合は、エンジンルームのバッテリー端子から適切な太さ(スケア数)のOFCケーブルをヒューズボックス経由で車内に引き込む「バッ直(バッテリー直接配線)」を行うか、最初から独立した「ポータブル電源」を導入するのが現在の電装業界における安全基準です。
また、2026年現在の大きな地殻変動として、窒化ガリウム(GaN)を採用したハイパワー車載USB PD(Power Delivery)充電器の普及が挙げられます。
以前は車内でノートパソコン(MacBookやWindows PC)を給電するために「DC12V → AC100V(インバーター) → 再びDCへ変換(PC用ACアダプタ)」という極めて二重ロスの大きい変換が必要でした。しかし現在では、シガーソケットから直接USB Type-C経由で最大100W〜140Wの給電が可能なDC-DCコンバーターが登場しています。ACコンセントを介さないため変換ロスが少なく、本体も親指大で冷却ファンも不要(完全無音)です。「ノートPCやタブレットの充電」だけが目的であれば、かさばるカーインバーターを購入する理由はもはや薄れつつあります。