笹川陽平氏のライフワークとして世界中から絶賛されているのが、ハンセン病の制圧と回復者に対する差別・偏見の撤廃運動です。世界保健機関(WHO)の「ハンセン病制圧特別大使」および日本政府の「ハンセン病制圧・人権啓発大使」を務め、活動歴は40年を超えています。
特筆すべきは、その徹底した現場主義です。危険を顧みず世界120カ国以上の僻地や集落を訪れ、患者や回復者の手を握り、抱きしめることで「ハンセン病は薬で治る病気であり、触れても感染しない」ことを身をもって世界に示し続けました。かつて年間数百万人規模だった新規患者数が激減した背景には、日本財団による無料治療薬(MDT)の世界的配給支援と笹川氏の草の根の啓蒙活動がありました。
さらに、近年はミャンマー国民和解担当日本政府代表として、国軍と少数民族武装勢力との停戦仲介や人道物資の輸送に奔走。数々の命を救ってきた功績から、海外メディアや人権団体からは幾度となくノーベル平和賞の有力候補として名前が挙げられています。