歴代最多となる45回の優勝を達成した第69代横綱・白鵬翔の足跡は、大相撲の歴史を根底から塗り替えた。2006年夏場所で初の幕内最高優勝を果たして以来、2026年に引退するまで15年以上にわたって土俵の頂点に君臨し続けた。その圧倒的な強さの理由は、相手の攻めを柔軟にいなす卓越した取り口と、土俵際で見せる抜群の体さばき、そして何より勝利への執念にある。
年間最多勝記録や通算勝ち星数など、あらゆる数値を更新した白鵬。連勝記録においても歴代2位となる63連勝を達成するなど、その安定感は群を抜いていた。土俵上での立ち合いの工夫や相手に応じた戦術の切り替えは時に物議を醸すこともあったが、勝負に対する徹底的なまでの探求心が45回という空前絶後の数字を結実させたことは疑いようのない事実だ。