大手映画レビューサイト「Filmarks」において、本作には1万件を優に超える長文レビューが寄せられています。その評価の分布を分析すると、星1つの低評価と星5つの満点評価が極端に二極化する「論争作」の典型的なデータ傾向を示しています。
肯定的なレビューで圧倒的に目立つのは、「まるで自分の部屋を盗撮されたかのような生々しさに涙が止まらなかった」「『私と別れられてよかったね』という台詞の痛みが骨の髄まで理解できる」という、深い当事者意識からの告白です。一方、低評価の意見では「見ていてただただ疲弊する」「周囲に迷惑をかけるヒロインに最後まで共感できなかった」という声が多く見られます。
この極端な乖離こそが、関根光才監督の狙い通りの成果であると捉えられます。本作は万人受けするエンターテインメントを目指したものではなく、社会の表層に覆い隠された「規格外の生」をそのまま差し出すことで、観客自身の内面にある弱さや傲慢さを鏡のように映し出しているのです。