控える2026年衆議院議員総選挙に向けて、選挙戦の戦場は完全にデジタル空間へと移行した。政党や候補者が発信する公式情報以上に、デジタルニュースメディアや個人インフルエンサーが流す非公式な解説や裏情報が、有権者の投票行動を左右する度合いを増している。
かつて政治ジャーナリズムが担っていた「権力の監視」や「解説」の役割は、空洞化しつつあるとの指摘も多い。客観性を重視するあまり、テンポが遅く退屈なものとなってしまった伝統的報道に対して、ネットメディアは圧倒的な娯楽性と共感性を提供しているからだ。
政治ジャーナリズムが本来持つべき批評性と、ネットの即時性が交錯する地点で、何が起きているのか。2026年の選挙戦は、メディアの構造変化が政治の行方を直接決定づける決定的な試金石となるだろう。