SNSのタイムラインや読書コミュニティで「心が軽くなった」「自己嫌悪のループから抜け出せた」と高い評価を得ている「これでいいのだ日記」。この取り組みの本質は、1日の終わりに起きた出来事や抱いた感情をノートに吐き出し、その最後の締めくくりに必ず「これでいいのだ」という全肯定のフレーズを刻むという、極めてシンプルな記録法にあります。
ネット上の評判を精査すると、特に仕事や人間関係で気を張り続けている20代から40代の層から支持を集めています。「完璧を目指して挫折していたが、不完全な一日をそのまま肯定できるようになった」「夜のひとり反省会がピタリと止まった」といった感想が数多く投稿されており、一時的な流行にとどまらない定着を見せています。
なぜ、たった一言を添えるだけでこれほどまでに自己肯定感が回復するのでしょうか。精神衛生の臨床現場でも知られる通り、人間はネガティブな出来事に対して「なぜあのとき失敗したのか」「どうして自分はこうなのか」と原因追及を繰り返す傾向があります。これがいわゆる反芻思考であり、メンタルを削る主因です。「これでいいのだ日記」は、その思考の無限ループに対して、言葉の力で強制的に終止符を打つ役割を果たします。評価や反省の前に、起きてしまった事象と動揺した感情を一度ありのまま受け止めることで、心にかかる過剰な負荷を劇的に和らげるのです。