シャネルズを語る上で絶対に外せないのが、あのあまりにも有名な「黒塗りメイク」である。なぜ彼らは顔を黒く塗ったのか。その背景には、当時の日本の音楽業界では極めて珍しかった本場アメリカの黒人音楽への深いリスペクトがあった。
ドゥーワップやソウルミュージックに魅せられた彼らは、単に歌を真似るだけでなく、彼らの精神や佇まいそのものになりきろうと考えた。「黒人のようなソウルフルな歌声を出したい」という純粋かつ破天荒な発想から、靴墨を顔に塗るという伝説のアプローチが生まれたのだ。この奇策は瞬く間に視聴者の目を奪い、強烈な視覚的インパクトを与えた。
そして1980年、メジャーデビューシングル「ランナウェイ」がリリースされる。ミリオンセラーを記録したこの曲は、資生堂のコマーシャルソングとしても大ヒット。街中に流れる切ないメロディと圧倒的なハーモニーは、シャネルズの名を一躍全国区へと押し上げた。