2026年シーズンを迎えた現在の日本野球機構 (NPB) において、FA制度を取り巻く議論はますます活発化している。現行の「28人枠」に対する見直し論議や、人的補償そのものを金銭補償やドラフト指名権譲渡へと置き換える議論も絶えないが、今なおこの制度が持つドラマ性は健在だ。
球団別の獲得シミュレーションを行うと興味深い構図が見えてくる。投手力強化を急務とするチームは、相手球団の28人枠から漏れた即戦力リリーフや故障明けの先発候補をピンポイントで狙い撃つ。一方で世代交代を掲げるチームは、一軍出場機会に恵まれない高卒3〜5年目の野手をリストから探す。補償を受ける側の戦略次第で、去る者と残る者の運命が鮮やかに分かれる。