日本茶・宇治茶製造販売業の真髄は、茶葉の「合組み(ブレンディング)」と「火入れ」にある。店頭で手に入る銘茶の数々は、天候や茶畑の条件によって異なる茶葉の個性を、熟練の茶鑑定士が見極めて仕立て上げた芸術品だ。
「本当に美味しいお茶を飲むなら、まずはぬるめのお湯で淹れてみてください」。取材に応じた茶師はそう明かす。70度前後に冷まし、じっくりと抽出することで、渋みを抑え、茶葉本来のアミノ酸であるテアニンの旨みを最大限に引き出すことができる。自宅での一杯が、まるで宇治の茶室にいるかのような贅沢なひとときに変わる。