川栄李奈のキャリアを語る上で外せないのが、多種多様な役柄に見せる抜群の適応力です。コメディからシリアス、医療モノから時代劇に至るまで、彼女が息を吹き込んだキャラクターはどれも強烈な生命力を放っています。
出世作の一つとなったのが、2019年に社会現象を巻き起こした『3年A組 ―今から皆さんは、人質です―』(日本テレビ系)です。彼女が演じた宇佐美香帆は、クラスの中心にいながらも内面に強烈な劣等感と嫉妬を抱える女子生徒。感情をむき出しにして涙を流し、取り乱す緊迫の演技は「迫真すぎて鳥肌が立った」とSNS上で凄まじい反響を呼び、若手屈指のバイプレイヤーとしての地位を決定づけました。
さらに、TBS系ドラマ『義母と娘のブルース』やNHK大河ドラマ『いだてん〜東京オリムピック噺〜』など、名だたる名作に相次いで起用。物語のキーパーソンとして画面を引き締める確かな技術を披露しました。
そして彼女のキャリア最大の金字塔となったのが、2026年度後期のNHK連続テレビ小説『カムカムエヴリバディ』です。昭和・平成・令和の3世代を描く壮大な物語の中で、川栄李奈は3人目のヒロイン・大月ひなた役を熱演。オーディションで3,061人の中から実力で掴み取ったこの役で、不器用ながらも前を向く等身大の女性を生き生きと演じきりました。劇中で披露した流暢な英会話や、家族との絆に涙するシーンは全国のお茶の間を深く揺さぶり、国民的女優としての評価を不動のものにしました。
日本テレビ系水曜ドラマ『となりのナースエイド』では、ゴールデン・プライム帯の連続ドラマ単独初主演を担当。明るく前向きなナースエイドでありながら複雑な過去を抱える主人公・桜庭澪を軽妙かつドラマチックに演じ、視聴者を物語の世界へぐいぐいと引き込みました。