こうした健康リスクに対し、世界の保健当局は早くから厳しい姿勢を示してきた。米国疾病対策センター(CDC)は、衛生上の安全担保が極めて困難であるとして、全米10以上の州でドクターフィッシュを用いたスパ営業の禁止および法的制限勧告を出した。
ヨーロッパにおいても同様の警戒感が広がっている。英国公衆衛生庁(PHE)が発表した詳細なリスク査定ガイダンスによれば、糖尿病、がん治療中、あるいは免疫抑制剤を服用している高リスク群の利用は固く辞退されるべきだと明記された。近年ではNetflixの健康問題ドキュメンタリーなどでもこのテーマがフィーチャーされ、華やかなリゾートの陰に潜む公衆衛生の闇として世界的な議論を呼んだ。
日本国内においても、厚生労働省や自治体の保健所が公衆浴場法および旅館業法の観点から注視を続けている。日本で大規模なパンデミックや致命的事例が多発しているわけではないものの、不特定多数が使い回す足湯設備における水質管理ガイドラインの遵守徹底と、利用前後の皮膚確認指導が各事業者に要求されている。