お笑い界において、精神疾患との闘いを象徴する存在として語り継がれているのが、お笑いコンビ「松本ハウス」のハウス加賀谷と松本キックだ。1990年代のバラエティ番組で一躍人気者となった彼らだったが、絶頂期にハウス加賀谷の症状が悪化し、長期のグループ活動休止を余儀なくされた。
その長い空白を経て出版された著書『統合失調症がやってきた』は、病のリアルな恐怖と、それを共に支えた相方・松本キックの葛藤を余すところなく明かし、世間に大きな衝撃を与えた。相方の異変を責めることなく待ち続けた松本キックと、病を抱えながらもボケとしてのアイデンティティを取り戻そうとしたハウス加賀谷の復活劇は、お笑い史に残る感動的なドキュメンタリーとして語られている。