1960年代後半に入ると、街の急激な都市化に伴いバスの形態は劇的な変化を遂げた。車体前部に飛び出していたエンジンルームを室内や後部に移設するリアエンジン車、いわゆる箱型キャブオーバータイプの台頭だ。乗車定員を飛躍的に増やしたこの構造変更は、ラッシュ時の輸送力増強を求める時代の必然でもあった。
デザイン面でも大きな進化が見られた。四角い箱型でありながら、緩やかなカーブを描くリベット止めのアルミボディや、大型化した前面ガラス。ワンマン化に伴う整理券発行機や自動ドアの導入など、現代の路線バスに直結する技術革新がこの時期に集中的に行われたのだ。効率重視へと舵を切る中で姿を消していった初期の箱型モデルも、今や極めて貴重な歴史的遺産となっている。