旭川産ななつぼしの高い評価を支えている根底には、北海道中央部に位置する上川盆地特有の自然環境があります。米作りにおける品質を左右する最大の要因は「水」と「気温差」ですが、旭川市はこの2大要素において国内屈指の好条件を備えています。
第一に挙げられるのが、大雪山連峰から注ぎ込む天然の雪解け水です。石狩川や忠別川をはじめとする清流群は、ミネラル分を豊富に含みながらも水温が低すぎず、水田の土壌に豊かな栄養を行き渡らせます。第二に、盆地地形がもたらす「昼夜の寒暖差(日較差)」です。夏季の日中は強い日差しによって稲の光合成が活発に行われ、夜間に気温が急激に下がることで、昼間生成されたデンプンが稲穂へ高密度に蓄積されます。このメカニズムこそが、噛むほどに広がる自然な甘みと、ベタつかない適度な粘りを生み出す原動力となっています。
一般社団法人日本穀物検定協会が実施する食味ランキングにおいて、北海道産ななつぼしは10年以上連続で最高ランク「特A」を獲得し続けています。食味試験のデータが示す通り、タンパク質含有率を低く抑える高度な肥培管理が旭川市内の農家で徹底されており、炊き上がりの白さ、ツヤ、弾力のある噛み応えが安定して維持されています。