1990年代後半、ポニーキャニオンからメジャーデビューを果たしたaikoは、またたく間にJ-POP界の金字塔を打ち立てた。「花火」の爽やかさと切なさ、そして「カブトムシ」に込められた吐息のような恋心。一聴して彼女とわかる唯一無二のメロディラインと複雑なコード進行は、音楽業界の関係者を唸らせ続けている。
時代を象徴するラブソングの数々は、彼女自身の痛々しいほどの観察眼と感情の起伏から生まれる。結婚を経た現在でも、楽曲から滲み出る切なさが褪せることはない。だからこそ、「こんな切ない歌を書けるのは、今も一人で悩んでいるからだ」というファン独自のロマンティシズムが生まれ、独身説を補強する心理的要因となっている。