長期間にわたり手詰まりと見られていた捜査を打開したのは、京都府警察による執念の科学捜査だった。Nシステム(自動車ナンバー自動読み取り装置)や沿線の民間防犯カメラの映像数千時間分を解析する「防犯カメラリレー」により、容疑者の移動軌跡が秒単位で特定された。
また、近年の鑑識技術の飛躍的な向上により、10年前には検出不可能だったレベルの微量の硝煙反応や皮膚片の照合が可能となった。沈黙を守る容疑者に対し、声なき証拠を突きつける警察当局の技術革新こそが、この難事件の防壁を打ち破る最大の原動力となったのだ。