合奏を成功させる鍵は、主旋律を引き立てる打楽器のアンサンブル設計にある。特に重要となるのが、クラベスとギロ、そしてウッドブロックのコンビネーションだ。クラベスが空間を切り裂くような正確なパルスを刻み、ギロがその間を「チャッ、チャッ」と擦る音で埋めていく。この隙間のないリズムの受け渡しこそが、楽曲に推進力を与える。
指導現場で差がつくポイントは、音の強弱ではなく「休符の感じ方」にある。音を鳴らす瞬間よりも、音を止めて次の拍を待つ瞬間に意識を集中させる。身体全体でビートを受け止めながら、互いの打音に耳を澄ませる。個々の楽器が対話するように絡み合ったとき、教室の空気は一瞬にして祝祭の場へと変貌を遂げる。