総務省消防庁の救急救助データおよび日本蘇生協議会(JRC)の統計によると、目撃された心原性心停止において、バイスタンダー(居合わせた市民)が適切な胸骨圧迫とAEDを実施した場合、実施しなかった場合に比べて1カ月後生存率および社会復帰率が約2倍以上高くなることが証明されています。
一方で、心停止からの時間経過と救命率の相関は極めてシビアです。心臓が停止して血流が止まると、脳細胞は数分で不可逆的なダメージを受け始めます。
心停止の主な原因となる急性心筋梗塞や、それに伴う心室細動(VF)は、前触れなく健康な人を突然襲います。死戦期呼吸は倒れてからおおむね数分〜5分程度で消失します。「あえぎが止まったから落ち着いた」のではなく、「完全に命の灯火が消えかけている」ことを意味しているのです。