現在でこそ緑豊かで開放的な空間が広がるこの地ですが、その背景には決して風化させてはならない海岸公園冒険広場 震災復興の経緯が存在します。
所在地である仙台市若林区井土地区は、2011年3月11日の東日本大震災において、大津波の直撃を受けたエリアです。2010年7月にプレオープンしたばかりだった旧広場は、壊滅的な被害を受けました。沿岸部一帯が災害危険区域に指定され、住居の移転を余儀なくされるなか、「失われた沿岸部の自然を取り戻し、再び子どもたちの歓声を取り戻そう」という市民、NPO、行政の官民協働プロジェクトが立ち上がりました。
防潮堤の整備や海岸防災林の植樹と並行して再生工事が進められ、2018年7月に待望の全面再開園を果たしました。公園内に設けられた丘や観察池、植生は、津波への減災機能を併せ持つランドスケープデザインとして再構築されています。単なるレジャー施設ではなく、震災の記憶を次の世代へ継承しながら、地域の再生を象徴する公共空間として息づいているのです。