物語を最後まで駆け抜けた視聴者を最も戦慄させたのは、黒幕の正体とその異常な執着心だった。凌介を底なしの絶望へと追い詰めていた真犯人は、部下の二宮瑞穂(芳根京子)でも怪しげな新興宗教でもなく、凌介がもっとも信頼していた学生時代からの親友、河村俊夫である。
週刊誌の編集長として凌介の捜査を全面的に支援するフリをしながら、裏で一切の糸を引いていた河村。その動機は、学生時代から密かに好意を寄せていた真帆(宮沢りえ)への歪んだ愛と、彼女を手に入れた凌介に対する長年の劣等感だった。真帆が過去に犯した過ちを知った河村は、自らの手で真帆を殺害。その罪を凌介になすりつけ、彼からすべてを奪い去ろうと策動したのだった。親友の顔をして隣に立ち続けた男の冷酷な素顔は、まさに極上のサスペンスドラマに相応しい戦慄の結末だった。