「救急車を呼ぶべきか、自力で病院へ行くべきか」。迷いが命取りになる場面は少なくない。日本の救急医療・予防医学の最新現場では、119番救急通報システムへの迅速なアクセスが患者の予後を大きく左右すると結論づけられている。自力で歩けない、意識が朦朧としている、水分を自力で飲み込めない場合は、迷わず通報ボタンを押さなければならない。
特に脳の動脈が詰まっている場合、発症から治療開始までの時間が「脳細胞の生存率」を直接左右する。脳血管の再開通治療が可能なタイムリミットは極めて短い。現場での「しばらく様子を見よう」という判断は最悪の選択肢となり得る。救急隊に引き継ぐ際は、異常に気づいた正確な時刻と、最初に現れた症状の変化を記録して伝えることが、病院到着後の迅速な処置へ直結する。