ネットの掲示板やSNSで「N高はやばい」と検索される背景には、主に2つの対極的な要因が存在します。ひとつは「生徒数が急増したことによる一部の素行やリテラシーへの懸念」、もうひとつは「旧来の教育観からかけ離れた自由度の高さに対する偏見」です。全日制のような厳しい校則や時間割による拘束がない分、自己管理ができない生徒がゲームや趣味に流されてレポート提出を滞らせてしまうケースは現実に存在し、これが「放置される」「自滅する」といったネガティブな噂の火種となっています。
また、N高等学校におけるいじめの噂の真相についても気になる保護者は少なくありません。N高では生徒同士のコミュニケーションにSlackをはじめとするデジタルツールを活用していますが、誹謗中傷やトラブルに対しては24時間体制のログ監視や専任スタッフによる厳格な介入措置が敷かれています。教室という閉鎖空間で人間関係が固定化しやすい全日制に比べ、オンライン上では距離を置く選択が容易であるため、「従来の学校空間特有の陰湿ないじめはむしろ発生しにくい」と評価する在校生・卒業生の声が目立ちます。
角川ドワンゴ学園が構築した仕組みは、目的意識を持つ生徒にとっては最高の自由とリソースを提供する一方、受動的に「指示待ち」で過ごしたい生徒にとっては極めて過酷な環境になり得ます。この環境のギャップこそが、「最高」と「やばい」という二極化した評判を生み出す本質的な理由です。